ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
既に旧聞に属してしまった安部首相辞意表明と記者会見よりも、円谷プロがTYO傘下に入る事のほうが重大ニュースだと感じた9/12、ようやく見ることが出来ました。>新ヱヴァ。
ていうか、既にそれから一週間経ってますけど。
あ、例によって普通にネタバレあります。
という事で以下感想。
面白かった。特に竹やぶが…違う、第3新東京市と兵装ビルがいい!
今回CG化の恩恵を最も受けたのが、第3新東京市のビル群と兵装ビル、そしてラミエルです。
巨大なボルトが外れ、通常のビル群が沈下するのと入れ違いに上昇してくる兵装ビル群!
巨大な銃身と弾帯・給弾装置を備えた大口径機関砲ビル、立体駐車場型ミサイルポッドビル、速射砲ビルの他にも、巨大な砲塔(大和の主砲・副砲があった!)など、ありとあらゆる現用兵器がビルに装備されています。(パンフレットp.20参照)
そして、ビルの上昇が終わり、巨大ボルトでロックされると同時に、砲塔が半回転し射撃位置になり、ミサイル射出口が開き、一斉に攻撃が始まるのです!!
巨大な質量を持つ構造物と現用兵器が圧倒的な迫力で描かれていて、もうこの段階で「兵装ビル萌え〜燃え〜」状態です。
いや〜、このスーパーサイヤ人化した兵装ビル群(あ、勿論使徒には何の役にも立ちません。作中でも兵器を消費しないと困る人達がいるって揶揄されてます。)が見れただけでも、映画を見に行った甲斐があるってもんです。は〜(溜息
小林浩康CGI監督によると、「最初はあんなに大規模ではなく“第3新東京市は背景をCGに置き換えて”という程度だったんです。背景の引きだと上下するビルは平面だからぺったんこなんですが、CGだとパースをつけられますよね。それを見たら庵野さんの砲から武器の付いたビルの新設定が次々とあがってきまして、気が付くと“あれ?”みたいな感じでした(笑)」(パンフレットより)という事で、もう庵野さんの趣味噴出、別府竜巻地獄か諏訪湖間歇泉か?って感じです。
そんな訳で、どんだけ好きやねん!?と、にやにやしながら見てました。
あと、初号機のケージも大幅にディテールアップしていました。
こちらは本来の設定に忠実に、TV版では省略されていたパイプやハシゴを追加していったそうで、一番最初の初号機発進シーンの気合の入りようは只事ではありません。
もう、庵野さんの脳内にあった映像が、ようやく本来の形象を取り戻したんだろうなぁ〜という出来で、言うなれば、素組みのガンプラが、パテ・研磨・塗装・墨入れ・ヨゴシをしてジオラマに配置された位の違いといった所です。
まさに「God is in the details.(神は細部に宿る。)」の具現化と言えましょう。(一部、嘘・偽り・大袈裟な表現があった事をお詫びいたします)
そんな訳で、前半Aパートは殆どTV版と同じで退屈だった、という人も多いようですが、僕は充分楽しめました。(兵装ビルの活躍(?)は後半ですが…細部に拘らないのも大切ですね)
そして後半、ストーリーは、ボイジャーやパイオニアが太陽系を離れるがごとく、少しずつTV版の軌道から離れていきます。
「大人たちは安全なところから指示しているだけだ」と非難するシンジを、セントラルドグマ最下層に眠るリリスの前に連れて行くミサト。
セントラルドグマに眠る「それ」はTV版とは異なる仮面をつけ、アダムと偽られる事もなくリリスとして紹介されます。
ミサトの階級が二佐になって権限が増えているから知っている、という訳ではありません。
ミサトは、使徒がリリスと接触してサード・インパクトを起こさないために、全てのネルフ職員はLEEEフロアに使徒の侵入を許した場合は即座に自爆する覚悟を持っていることをシンジに告げるのです。
一見ネルフの結束度は上がっているかに見えますが、ゲンドウとリツコはTV版以上にシンジをヱヴァの(交換可能な)パーツとして認識しており、シンジとレイとの接触深度も彼らの制御下にあることが示され、司令部と現場とが乖離している事は明白です。
そして凶悪な立体パズル、ラミエルの襲来。
いや〜これは本当に怖い。まさに異次元の怪物でした。
結晶体構造を変化させているだけなのに、邪悪な意思を感じますね。
そして、圧倒的な火力。
全く勝てる気がしませんよ〜
初撃でヱヴァごと釜茹でにされかけたシンジでなくとも、誰でもビビるし、逃げたくもなるって。
そんな敵相手にヤシマ作戦が立案・敢行されるのですが…
シンジが前向きですね〜
作戦直前に、トウジとケンスケからの伝言を聞き、ラミエルの攻撃後に自ら立ち上がり、再びポジトロンライフルを構える姿には鳥肌が立ちます。
(コアを露出させるために無謀な攻撃を仕掛ける兵装ビル群たちに合掌)
そして、そんな息子を見限らずにしっかり見守るよう司令に物申すミサトと、シンジを護る盾となる綾波。
発射ぁぁああ〜〜〜!!!
もう、燃えた燃えた。
「笑えばいいと思うよ」から、月面に立つカヲル(まっぱ!)、エンドロール、そして予告編!
もう怒涛の展開です。
予告編、新キャラに月から来る六号機も気になりますが、「壊れゆくシンジの物語」というナレーションが、ラストの盛り上がりと対照をなしていて一番気になります。
次回、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破っ」は、月に代わって使徒殲滅(おしおき)よっ!(違…
これは見ねば…
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