また「口コミマーケティング」かよ…

成功する口コミマーケティングの条件とは何か?
男前豆腐店」「涼宮ハルヒの憂鬱」という2つの成功例からその条件を分析した。

また口コミマーケティングかよ…


やれやれだぜ。


口コミマーケティングも、Web 2.0も正直うんざりだよ。


涼宮ハルヒの憂鬱」がネットの盛り上がり無しにはこれ程売れなかったのは事実だが、それを「成功例」として分析しても意味無いってどうして判らんのかな…?


大体「分析」と言うのなら、目的を持って仕込んだ事と作り手として楽しんで作りこんだ事の境界くらい、はっきりさせて貰いたい。


You Tubeが原動力」だったのは確かだけれども、そもそも企画段階ではYou Tubeなど存在していなかった訳で、これを無料プロモーションツールとして使う、という判断は出来る筈が無いのだ。


番組開始時点では日本でも有名になっていたが、そこで発生する著作権侵害を黙認する方針は、誰がどう決めたのか?


これを分析して参考にすれば売れるマーケティングが出来るって言うなら、「売れるコンテンツ・マーケティング」とは、「改変・フリーライド上等!」でなければならない、って事になるんだが…


出来るか?そんな事?日本のコンテンツ・メーカーに?


涼宮ハルヒの憂鬱」が黙認されたのは、You Tubeブームの初期だった事や、画質が悪かった事から大した事無いと見過ごされただけじゃないかと思っている。


公式にそんな事が言えるのはLucasfilmくらいのもんだろう。

まあ、四家氏の主張としては、「重要なのは商品そのもの。その上で、ブログの話題としてどうネタを提供するかがポイント」と言っているとの事なので、本質は全然間違ってないのだが…


涼宮ハルヒの憂鬱」がヒットした原因は、基本的にはコンテンツ・パワーによるもので、それは全編に通底する京アニのオーバー・クオリティであったり、初回にみっくるんるんを持ってきたりしたシャッフル構成の妙であったり、「ハレ晴レユカイ」ダンスであったり、公式サイトの仕込みネタであったり(あと個人的には長門長門長門…)する訳で、それら作り手の過剰なまでの思い入れが受け手を動かしたという事じゃ無いの?


最初から「口コミに乗ればいいなぁ」とか「You Tubeで流行ればいいなぁ」なんてチンケな動機で作られるコンテンツなんて、誰も乗ってこないって。


結果から読み解いて、架空の戦略を想定しているようなどこぞの口先だけのマーケティング論はホントどうにかして欲しい。


つーか、それに乗せられて売れるコンテンツを作ろうなんて馬鹿が出ないで欲しいもんだ。


涼宮ハルヒの憂鬱」を安易にマーケティング論に結びつける話には、いつかまとめて噛み付こうと思っていたが、きちんと準備しないまま臨んだ勇み足は反省したい。

この項はいずれ改めて…ってこれ何回目だ?>自分


「ハルヒ」「男前豆腐」に見る、ブログ時代のヒットの条件