【どうして】エンドレスエイト【こうなった】

誰がどういう判断で、「エンドレスエイトなんだから○回ループさせよう!」と決めたのかは判りませんが、今回のやり方は「深夜枠で放送してDVDで回収する」というビジネスモデルを逸脱していると思います。


劇中のループは、登場人物がループを知らない→ループに気付くが脱出失敗→脱出成功、というシークエンスがあり、ゲームであれば登場人物と同じ世界認識であり、小説やアニメであれば長門と同じ「神の視座」から体験するものです。


仮に今回の新作が、我々の知る「消失」というエピソードをクライマックスに持ってくるのだとすれば、「神の視座」にありながら何も出来ずに「観測」を続けざるを得ない長門と同じ体験をする事で、より一層「消失」での長門に感情移入することが出来るはずです。


その為に、実際に複数週に渡ってループを「体験」させる事は非常に有効な手段だったと思います。
ただ、これらのエピソードがDVDに収録され、視聴される場合には、単純に「同じ話を細部を変えて何度も見せられただけ」という事になり、放映時の「不可解」ではなく「不快」な体験となる事は想像に難くありません。


その「不快な体験」は、DVDのセールスだけではなく、作品そのものにさえ悪影響を及ぼす可能性があると言えるでしょう。


では、何故それ程の危険を冒して、今回の冒険的な構成を取ったのでしょうか?


一期との最大の違いは何か?と考えてみると、YouTubeの使われ方に思い至りました。


前回は、放映局が少なく、違法アップロードされた本編やエンディング映像が見られることで爆発的なブームを巻き起こしました。
うちのコレとか涼宮ハルヒが起こしたYouTubeの憂鬱、ネットマーケティングの大成功例。とか…)

今回は、公式の角川アニメチャンネルで、一週間後には本編が無料配信され、英語字幕付バージョンまで公開されています。

これは、余程のマニアでなければ、本放送を見ていなくてもネット配信だけで満足し、DVD購入が減少する事を前提としたやり方だと思います。


僕はこれまで、ネット配信については広告料収入などを想定した、収益源の拡大を意図していると思っていました。
けれども、今回のハルヒのあまりにも思い切った、ある種DVDセールスの事など念頭に無いかのようなやり方を見て、もしかして角川は本気でDVDのセールスという収益源に見切りを付けて、ネット配信を中心としたビジネスモデルに完全移行しようとしているのではないかという気がしてきました。


今回の制作意図や舞台裏が語られる日が来るのかどうか判りませんが、是非とも聞かせて欲しいものです。


という事で、ちょっとビジネスの面から考えてみました。


ただ、個人的に最近気に入ってるのは、「谷川先生、いい加減に『驚愕』を脱稿しないと「エンドレスエイト」をループさせ続けてハルヒファンを再起不能にしちゃいますよ!」という角川の捨て身攻撃なのではないかという説です。


さて、15話の長門ギャラリーです。


プールサイドで憂鬱…



もういや、こんなせいかつ…



もう、ジュースも飽きたなぁ〜ブクブクブク



大丈夫な訳ないでしょ… 早くなんとかしてよ…



みんなが気付いて憂鬱になったので少し気が晴れた♪



諸悪の根源。


さぁ〜て、来週も、エンドレス、エンドレスゥ〜