第10話「もう誰にも頼らない」
MBS組ですが、11話が飛んで超残念です。
せっかくなので、久々に10話を見ての考察なぞしてみたいと思います。
当然ですが、10話ネタバレ全開ですのでよろしくお願いいたします。
さて、モチーフとか暗喩とかは随分盛り上がってるようなので、もっと単純に今後どう話を畳むかについて考えてみました。
ほむほむの能力が時間操作系であり、QBがほむほむの能力を知らなかった、という2点から、ループもしくはパラレル・ワールドだろうと思っていましたが、10話で、ほむほむだけが記憶と能力を保持したまま時間遡行することで、パラレル・ワールドを分岐させているという事が判りました。
さらに、さやかの魔女化とワルプルギスの夜襲来については、既定事実化していく事も判りました。
単純化すると、ほむほむが主人公となったゲームでバッド・エンドを繰り返している訳です。
このゲームのフラグ成立条件を抽出してみると
1 さやかが魔女化する→QBの陰謀が明らかになる
2 まどかが魔法少女になる→まどかが魔女化→QBの陰謀達成・地球滅亡
3 まどかが魔法少女にならない→ワルプルギスの夜勝利・地球滅亡
4 マミさんはどのループでもマミる(フラグ関係なしw)
5 杏子もどのループでも死亡(これもフラグ関係ない)
そして、ゲームの勝利条件は、
「まどかを魔法少女にしない」
という事に尽きると思います。
(QBの陰謀を阻止する、という意味においても)
その為には、結局ワルプルギスの夜をまどか抜きで倒すしか無い、という事になります。
ここで、不確定要素となるのが、ワルプルギスの夜の強さがどの程度か?という点です。
というのは、ループの周回によって、ワルプルギスの夜の強さが変動しているように思われるからです。
ループ1 マミさんとまどかで倒すが、二人とも死亡
ループ2 マミさんとまどかで倒すが、マミさん死亡、まどか魔女化
ループ3 まどかとほむらで倒すが、二人とも瀕死
ループ4 ほむら一人で太刀打ち出来ず、まどか一撃で撃破・即魔女化
ループ5 ←イマココ
ループ3までは圧倒的に強かったワルちゃんでしたが、ループ4ではまどかに軽く撃破されています。
また、ループ5(現在)においても、QBの言動から推察するに、まどかが魔法少女になれば簡単に倒せるだろうと思われます。
ワルプルギスの夜が、そもそも単一の魔女なのかどうかも不明ですが、物語的にそこに変動要素を加えるのはあまりフェアなやり方ではないと思われます。
寧ろ変化しているのは、ほむほむの強さなのですね。
ほむほむがループして強くなるのは戦闘能力だけではなく、まどかへの想いでもあります。
その想いにまどかは気付いてはいませんが、1話の夢のように何らかの形で繋がっているのではないでしょうか。
そのあたりに、まどかが最強の魔法少女の潜在能力を持っている所以があるような気がします。
ただ、どれほど強いと言っても、まどかが魔法少女になった時点で魔女化=QBの独り勝ちが確定している以上、まどかに頼ることは出来ません。
しかし、ほむほむ一人でワルちゃんに勝てないことも自明。
ではどうするか?
ワルプルギスの夜が発生しないようにするしかありません。
そして、それを可能にする唯一の能力こそが、ほむほむの時間操作能力です。
恐らく、一人で勝ち目が無いことを知っていて、しかも自分が立ち向かって負けそうになるとまどかが契約してしまうことも知っているほむほむは、ワルプルギスの夜のルーツを探るために、この時間流から独り去っていくのはないでしょうか?
この物語に登場する魔法少女は5人。
内一人は魔女化、二人は死亡が確定しています。
まどかは魔女化と死亡のどちらも可能性がある状態。
ほむらだけが、その運命が明らかになっていません。
ほむらが辿り着いたワルプルギスの夜の正体、それは度重なるループの果てに、救いを見つけられずに魔女化した自分自身の運命なのではないでしょうか?
10話で語られたループだけがほむらの辿った運命なのではなく、もっともっと沢山の数え切れない回数を彼女はループしているのだと思います。
そのループの果てに、救いを見つけられずに魔女化したほむら自身が、時を遡ってワルプルギスの夜としてループする前の世界そのものを壊すために襲来しているのではないか、と考えました。
ほむほむが掴んだ真理とは、まどかを魔法少女にする運命から救うために、自分自身の存在を魔法少女になる前に消し去ること、なのではないでしょうか?
(その前か、同時にQBの到来そのものも無くす必要もありますが)
それは決してまどかに知られることなく、世界を救うための犠牲となる行為です。
主人公が魔法少女にならない物語とは、すなわち主人公が魔法少女の存在を知らずに日常を送る結末を以って閉じられるのではないでしょうか?
以上、残り2話の予想でした。
尺的にも収まりそうな感じですが、どうでしょうか?
残り2話、非常に楽しみです。