涼宮ハルヒの分裂

何とか3月中に読了。


言っとくがな、俺は最初っからネタバレクライマックスだぜっ!




という訳で、前回の「チラ読み」からほぼ1ヶ月のタイムラグで、「分裂」を読了しました。


本来なら四月馬鹿ネタのひとつも仕込みたい所だったのですが、今年は暖冬のせいか年度末の多忙も一際厳しく死んでました。(しかもまだ終わってない…)


閑話休題。「分裂」に戻ります。


結局、「分裂」したのはキョンの主観だった訳ですね。

ってゆーか、これなんて「学校を出よう!」?
α・βに分かれて進行するので、どちらで何があったかを覚えてないと混乱しますが、勿論メモなんて取らずに適当に流して読んだので混乱してるっさ!にょろ〜ん


そうそう、今回鶴屋さんの語尾は「にょろ」ではなく「よろしくお願いいたします。」って違う!
これは「よろ」で「よろしくお願いいたします。」を単語登録している私の辞書が勝手に変換したのであって仕事用なのだが…どんだけ手ぇ抜いてんだ?>自分。


で、続き。「にょろ」ではなく、「よろ」になってます。

「やっぽーい!」
 鶴屋さんが片手をぶんぶん振りながら、満面の笑顔で室内を照らし出していた。
「やあやあ皆の衆っ、またかって思うかもしれんけど招待状を持ってきたよろ!わはは、花見大会第二弾さっ!」
(P.111 L.10)


「よろ」って何よ?にょろのタイプミスかい?それとも鶴屋語録が増えただけかいな?

まあ、今回SOS団がもひとつ精彩を欠いているので、もしかして鶴屋さんがキーになるのかも…と思ったりして。
(あと喜緑さんかな)


ちなみに「佐々木」はやはり中学のときの「変な女」でした。
ルックスは、台詞回しから単純に氷室鐘嬢をイメージしてましたが、柔和になったハルヒって感じで、結構ハルヒに似てました。
それにしても、のいぢキャラはショートヘアの方が破壊力高いですね


このルックスで、自転車の後ろに乗せて塾通いをしたり、一緒に給食を食べたり、教室で長々と話をしてたら、本人にそういう意識が全く無いのは判っていても、そりゃ周りはそう思うって。
さてはキョンは自意識過少か?


さて、唐突に再開した佐々木が、単なる偶然の女神に支配されて出てきたキャラである筈も無く、それは「そのように制作された」からなのであって、そこに見知ったキャラが絡んできました。


そう、敵対未来人こと藤原(仮名)君、『機関』敵対組織幹部・橘京子、そして『それは我々から見て天頂方向より来た』天蓋領域・周防九曜


確か「妖精作戦」の宇宙人も天頂方向から来たんじゃなかったっけ?
やはり極軌道は軍事衛星の要諦か?
って視る方向逆やけど、しかも全然関係ないけど。


で、橘京子一派は、『ハルヒの「能力」は本当は佐々木が得るべき力だった』と考えてた事が判りました。
その根拠は、「佐々木が持っていたほうが世界が安心だから」って、あまり理由になってませんよ〜?
一応理由として、キョンを佐々木の創り出す「閉鎖空間」に案内するのですが、白っぽくて神人がいなくて、安定しているからだっていうんですが、怪しい、あからさまに怪しいよ>佐々木。


佐々木は、「論理」は大切にしているけど「倫理」なんかに価値を見出していない人間でしょう。
本人が「僕はいつでもどこでもどんな時でも理性的かつ論理的でいたいと思っている」(P.242 L.1)と言うように、決して理性的でも論理的でもない自分という人間を理解した上で、だからこそ「理性」や「論理」を大事にしたいと考えているだと感じました。


それは、国木田も看破している事で、「でも、彼女は自分をよく解ってる。解った上で、自分を枠に当てはめているような気がしてたんだよ。その枠組みの中から決してハミ出ないようにしてる感じがする。」(P.247 L.13)という通りだと思います。


恐らく、佐々木は人一倍鋭い感受性と、激しい感情の起伏を持ちながら、理性でそれを抑えようとしているのではないかと思います。


そういう意味では、佐々木とハルヒは表裏一体と言えるでしょう。
佐々木のように理性の枷を嵌めていないのがハルヒである、とも言えます。(実際には理性ではなく無意識が枷になっているのですが)


そして、ハルヒが野球場での疎外感をトラウマとして、「能力」を得ていったように、佐々木にも何らかの原因があったのだと思います。


それは「恋愛感情なんてのは精神的な病の一種だよ」という言葉から導き出されると思います。
恐らく、恋愛感情を抱いた相手にそのような言葉を言われたことで、自分の存在まで否定されるような想いをしたのではないでしょうか。
なまじ頭が良かったので、ネガティブな感情に走るのではなく、素直に受け取って自分の心に理性の鎧を纏うようになって行ったのだと思います。


そして、「恋愛感情とは精神的な病の一種」と言い切る人物がこの物語にはもう一人存在しました。
勿論我等が団長、涼宮ハルヒその人です。


こうやって見ていくと、奇妙なくらい共通点が多いですね>ハルヒと佐々木。


つまりこうですか?


佐々木とは、平行世界移動もしくは時間遡行の結果により発生した、涼宮ハルヒの同時間同位体であり、ある種「涼宮ハルヒの分裂」した人物である。


ルックスがハルヒと似ていたのも、単なるのいぢキャラの限界偶然などではなく、意図的なものだったんだよっ!


な、なんだってぇ〜〜〜〜!?


って、長門ハルヒに似てるのも、統合情報思念体が、ハルヒを参考に作ったから、という説がありましたが、髪が短かったらみな同じネタですか?ベタやなぁ…


気を取り直して、今回の物語中で気になった出来事を挙げてみましょう。

・分裂したキョンの主観
・α-1でキョンに電話をしてきた「わたぁし」(P.156 L.2)
・α-6で一人増えた(恐らく素直で反応の良い)女生徒
・α-1の「わたぁし」も佐々木もキョンの妹への好感情を表している
・佐々木の言葉「血を薄めることはできない」(P.159 L.12)


なんだか、ハルヒの「妹が欲しい」という願いが、時間を超えて自分のコピーという形で実現しそうになったのに対して、何らかの妨害で別の人間として定着してしまった、というような事を考えました。

あと、冒頭でミヨキチの話があったことも…


何だか感想というより単なる妄想全開になってしまいました。
まあ、エイプリル・フールですからそれもありでしょう。


さて、6/1までもう少し妄想の翼を広げてみましょうか。
期日が指定されてるだけ、コード・ギアスよりましな事だし…(苦笑)



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