「キャラクター・エイジVol.1」

相変わらず買っては放置して、暫くたってから読む、という悪循環が止まりません。
その合間に、QMA DSをやったり、今更「とある魔術の禁書目録」には手をつけるわ、今季は見たいアニメが目白押しだわ… 状況は悪化するばかりです。


という訳で、連休は少しでも積ん読を解消したいと思って、先日買った「Character AGE」というムック本に手をつけました。


これは、まず「小松崎茂[新発掘原画集]」が付録で付いてる!という時点で買う気満々でしたが、中をパラパラと見ると、「XWing」や「エンタープライズ号」(トレッキー的にはTOSですが、自分的には「宇宙大作戦」バージョン)などの作例が載っており、迷わずレジカウンターへ直行したのでした。


レジで初めて「1,890円(税込み)」という事を知り、ちょっと凹みましたが、そこは「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!オタクに逃走はないのだ〜!」と突っ走りました。

うわ…書いてて「アタシ、サウザー」を思い出したよ。

てか

アタシの体は

生まれついての

帝王の体

みたいな

まぁ

ぶっちゃけ

退かぬ

媚びぬ

省みぬ

みたいな


いやこれには吹いた。


閑話休題
これが書影です。



Character AGE VOL.1―”永遠の模型少年”のためのキャラクター・ホビー専門誌 (1) (Gakken Mook)

もう、「ぼくらの超未来兵器たち[海外編]」と、X-Wing Fighterとエンタープライズの側面だけでメロメロですよ、ほんと。
という事で、購入したものの暫く放置されていたこの本、ようやく読む事ができました。


巻頭14ページにわたって、「国産プラモデル誕生50周年記念」と題して、岡田斗司夫氏と柿沼秀樹氏の対談『キャラクタープラモの黄金期を語る!』が掲載されてるのですがこれが面白かった。

昭和33年にマルサンが日本で始めて「プラモデル」を作った年、という事で「国産プラモデル誕生50周年という事だそうで、対談しているお二方が丁度昭和33年生まれなんですね。

それで、プラモデルが大ヒットしてどんどん売り出されてどんどん技術的に進化していく様子をリアルタイムで体験していたわけです。


初期のプラモデルっていうのは、僕も大昔にかすかに記憶がありますが、それはかっこいい箱絵が描いてあるんですよね。

で、少ない小遣いを握り締めて、「あれにしようか?これにしよう!」って迷いに迷って買って帰ると、なんだか箱絵とは随分違うものが入っていたりするんです。

それでもめげずに、頑張って組み立てるんですが、下手糞なので指に接着剤が付いたままクリアパーツを触っちゃったりして、キャノピーに指紋が付いたり曇りガラスになっちゃったり…と散々辛い目に遭う訳です。

この試練をくぐり抜けて、模型好きになるためには、それなりの執念と財力が無いといけない訳で、僕はそこまで至れずに違うものに興味を持って行ったのでした。

とはいえ、タミヤのウォーターラインシリーズは随分作ったなぁ…


まあ、その後も好きだけど手を出しにくい領域として、指を咥えて眺めてたっていう側面はありますね。
Model Graphixなんかも、創刊当時から読んでて、「宮崎駿の雑想ノート」にはまったりしてました。


対談中で、岡田氏が「俺のバイブル」として『プラモデル教室』(秋本実著)という本を紹介しているのですが、僕はモデルグラフィックス別冊「ひげさんの造形大百科ハンドブック」を舐めるように読んでました。(普通塗りまでしか行けませんでしたが…)
それだけに先日の訃報はショックでした。謹んで小澤勝三氏のご冥福をお祈りいたします。




未だに手放せない「ひげさんの造形大百科ハンドブック」


対談の中で印象的だったのは、今の模型界が衰退しつつある、というくだりでした。

岡田:そうですね。今衰退してますね、プラモ全体としては。模型雑誌は5年前よりも増えてるのに。

柿沼:そうですねぇ。きっと模型雑誌を作りたいやつだけはいっぱいいるんですよ(笑)。僕らみたいに。

岡田:でも、なんなんでしょうね。模型雑誌を作りたい、模型雑誌を読みたい……でも模型を作る人がどんどん減っているというのは。昔と逆ですよね。


いやいやいや、模型雑誌を作りたくて作ってるんはあんたやん!と突っ込みつつ、自分も「模型雑誌は読みたいけど作らない人」になってるのがちょっと悔しいです。


まあ、本当に作る時間も作る場所も出来たのを飾る場所も無いですからねぇ(本やらコレクションを整理しろという妻の圧力が日増しに強くなってきて…うぅっ…)。

その無い無い尽くしの間隙を縫うように飛び込んできたのが海洋堂の超精密な彩色完成品フィギュアだったわけで、そりゃ〜集めますって。


それはともかく、岡田氏と柿沼氏は同時代に同じようなプラモ遍歴を重ね今に至る訳ですが、彼らの前年に生まれながら「プラモデルを売る側」だったセンムこと宮脇修一氏(現在は取締役社長)の「造詣集団 海洋堂の発想」と併せて読むと、また一段と楽しめる対談内容でした。




宮脇社長のサイン。海洋堂訪問記も書こうと思って書けてないなぁ…


この対談で、プラモデル勃興時の興奮と感動を追体験するのもなかなか悪くないものです。


さて、久々に箱のまま放置してあるプラモデルでも作ろうかな…



後ろ2冊は只今順番待ちです〜