涼宮ハルヒの場合V

怒涛の毎日更新で一段落。


今回は「ビジネスとしてのライトノベル」です。
このテーマに興味のある人多いんでしょうね…


【ヒットの“共犯者”に聞く】涼宮ハルヒの場合 V 角川書店スニーカー文庫編集部インタビュー その5


僕自身ハルヒで最近の「ライトノベル」を読むようになりましたが、ネット上でライトノベルへの拘りを持つ人が多い事については、未だに不思議に思っています。

SFやミステリのような内容によるカテゴライズではなく、文庫形態とかイラスト多用といった出版スタイル・ジャンル?でのカテゴライズというのがピンと来ないので。
(定義が間違っているようでしたらご容赦ください)

とはいえ、昔は朝日ソノラマ文庫や集英社コバルト文庫を大量に読んでいたので、さして抵抗無く読んではいます。


閑話休題


今回は、ライトノベルというビジネスについての実情を深く抉ろうとします。

以下回答は全て野崎氏。

・刊行点数:7点/月、年間84冊程度
・返本率は一般(3〜4割)より低い
・初版部数は大手で約2万部
ライトノベルが本当に売れていたのは10年前。
・10年前は初版24万部や28万部がごろごろしていたが現在は各レーベル1〜2点程度
・参入レーベルが増えてもパイの大きさは変わらないため、初版部数が低下している

月に計14万部出版して、10万部以上売れるのなら、現在の出版業界にとっては魅力的な市場に見えるのは当然ですね。


それにしても、最盛期であった10年前に取次のランキングが新聞雑誌等に載る際にライトノベルが削除されていた、という話はね…驚きはしないけど感じ悪いですね。

今は、日経BPなども取材に来るようになり、認知が広がり読者の裾野が広がっているという事です。

野崎 そもそもジャンル名が付かないものをが「ライトノベル」というか、かつては、このテイストの小説は、どんなにいい作品であっても、それは卒業すべき対象だったと思うんですね。

−− なるほど。

野崎 学生なり、一時期に読んで感銘を受けたり夢中になったりしても、結局人生の中でいえばある時期に夢中になるものだった。しかし、現状のライトノベルは一ジャンル化して、おかげで、一度卒業した人たちが戻ってきているんです。

自分もそうなので、非常に説得力のある言葉です。
しかし、そうやって一般書化する事は、効率が悪くなる、という意味でもあります。

まあ、それでもライトノベルは効率がいい、というのが野崎氏の一応の結論というのはちょっと寂しいですね。
無論「経済効率と本自体の善し悪しとは別のお話として」という注釈付きですが。

一方坂本氏は、「まず物語として面白い作品を作りたいなとは常に思っています。そこにライトノベルならではの要素をプラスしていく。それが単なるおまけじゃなくて、有機的に絡んでいくようになっていけば最高だなと思いながら作っています。」という事で、若いっていいなぁ。その情熱に期待して今後も楽しみにしています。