図録「王立科学博物館」
2003年の夏のことでした。
本屋で何か面白い本はないかと渉猟していた僕の眼に飛び込んできた異様に分厚い雑誌、それが海洋堂制作のアポロ月着陸シーンを再現したフィギュアを付録にしたMONOマガジンだったのでした。
当時の海洋堂は、既に押しも押されぬ人気を誇っていましたが、世間的な認知はチョコエッグから続く動物をメインとした食玩もので、動物ものにあまり惹かれなかったのと、フィギュアコレクションに嵌ってしまうと、莫大なお金と展示スペースが必要なことが想定できたので、敢えて距離を置いて情報も遮断していたのでした。
そんな訳で、フィギュア関連の情報は全く把握していない中、アポロ計画をメインとした過去の宇宙開発をテーマにしたシリーズが海洋堂から出るとは、まさに不意打ちでした。
宇宙ネタで海洋堂と来ては、もう買わない理由はありません。
MONOマガジンはしっかり2冊買って、1冊は保管用とし、フィギュアもノーマルコンプし、シークレットは知人に頼み、秋葉原で買ってきてもらったのでした。
その後、2004年7月3日ホビーロビーで先行発売となった第2展示場については、同じ知人に依頼して箱買いまでしたものです。
けれども、最後となる第3展示場については、ワンフェスでサンプルが展示されたまま発売されることは無かったのでした。
多分第2弾が大量に売れ残ったからでしょう。
まあ、そもそもジャンルとして一般受けする筈も無い訳で、第1弾が結構売れたのに味をしめて第2弾を作りすぎたんだろうとは思いますが…
今でも秋葉原のバッタ屋の片隅に1個54円とかで売られているのを見かけると、涙を禁じ得ません。
そんなちょっとほろ苦い青春の想い出のような「王立科学博物館」が、何故か今頃になって図録となって帰ってきました。
これまた4/27に、本屋の店頭で見かけて、欲しいとは思ったもののあまりの重さに「面倒だからアマゾンで買おう!」と思って帰宅したのですが、アマゾンで調べたところどうやら仕入れていなかったようで、発売初日から「在庫切れ」表示になっていたのでした。
僕にとっては、今や退役寸前、設計思想が古いだの、当初の予定に比べて運用コストが高くつきすぎただのと悪口を言われても、やはりスペースシャトルが「宇宙機」の象徴です。
(最初の空中爆発をほぼリアルタイムで見たり、映画「スペースキャンプ」を劇場で見たり…)
「王立科学博物館」シリーズで、現役の宇宙機が出るのを心待ちにしていた僕としては、これを見逃す訳には行きません。
慌てて翌日、近所のジュンク堂に出かけて買ってきました。
図録の内容については、これまでの商品に同梱されていたものなので、目新しさはありませんが、一生懸命ファイリングしていた紙が、きちんと製本されているのはまた格別です。
スペースシャトルも、発射台の発光ギミック付で良い感じです。
それにしても、子供のころ最先端だったスペースシャトルが退役間近で、結局ソユーズが一番使われていて、NASAの次期宇宙機もカプセル型になったし…
枯れた技術が良いとはいえ、もひとつワクワクしないんだよなぁ〜
宇宙開発も民間に期待なんでしょうか。
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